「お金の投資は、最悪、ゼロになっても、生活には影響ないようにしておかねばならない。いいね?」
「、、、はい、でも投資に失敗したら、精神的につらいですけど。笑」
「その通りじゃ、何を当たり前のことを言っているんじゃ、わしなんて、10回中5回は失敗しておる。笑」
「え?なのになんでこんなお金持ちなんですか?」
「まぁ、それは後々話すとして、まずは、今日は複利のパワーを教えておこう」
「ふくり?」
そうじゃ。
例えばな、10万円を持っているとする。そしてそれを貯金や投資で5%の利息(利益)があるとする。
当然。一年で10万5千円になるな。
次の年は11万円になる。
ここまではいいかな。」
「はい。」
「利益の毎年5千円。これも投資に回すのが複利の考え方じゃ。」
「と、いうと?」
「利息や儲けが出たら、それも全部投資に回していくんじゃ。」
「あ、はい、、」
僕は、もっとすごい手法を教えてもらえるのかと思っていたのに、、、
おじいさんは、気にせず進めた。
「利益もさらに投資の方へ、をすると、一年で10万5千円になったものを投資に回すと、2年めには11万と250円になるんじゃ。」
「あ、はい。わかります。でも、、、」
「でも?そんな程度ですか?と言いたそうじゃな?」
「はい。だって250円って。。。」
おじいさんはニヤッとした。
「きみは何年生きるつもりじゃ?」
「え??それは、あと60年70年は生きるつもりではいますけど」
「当然じゃな。では、話を戻して、この利益も投資に回す、を繰り返すと、30年後には、複利でない場合は25万円になっているが、複利をつかうと43万円以上になっているんじゃ。」
「え!?そんなに?」
「そうじゃ。もちろん10万円のみではなく、余裕があるときは、もっと投資にまわしてもいだろうし、そうなってくると、たったの5%で投資を回すことで、大きな利益を得ることもできる。」
「す、すごいですね。でも、5%っていうのが、あんまりイメージできません」
「そうじゃろうな、5%はある程度リスクをとった投資になる。そうまで言わずとも、世の中利回り2~3%になれば、リスクがかなり低減された投資も溢れているんじゃよ。」
「利回り?」
「それくらいはスマホで調べなさい。」
「あ、はい。」
「結局は、しっかりと学んで、アンテナを張って、受け入れられる程度のリスクを背負った人でないと、投資はできない。
学びなさい。本の3~4冊くらいは読みなさい。知識がないと、恐怖は拭えないものじゃ。」
「はい。やはり僕はまだ怖いです。学んで勇気が出るまでは、定期預金ではいけませんか?」
「そうかー。まぁ、無理はしちゃいかん。」
このときのおじいさんの言葉を肝に銘じるべきだったのに、この2年後、僕は大きな失敗をしてしまうことになる・・・・
「きみは、まず、イデコ(https://www.ideco-koushiki.jp/guide/)なんてやってみてはどうかのー?」
「イデコ?ですか?」
「個人が自由に入れる、年金を補うような仕組みじゃの。
簡単に言うと、毎月、掛金が引き落とされ(23000円まで可能)それが、全額税控除になり、さらに、投資先も選べるって仕組みじゃ。」
「え~と、年金は会社で毎月引かれていますが、その他にってことですね。お得ならやりたいですね。」
「これは貯金とは違って、いろいろなメリットもある。一方、基本的には解約はできないので注意が必要じゃな。」
「はい。」
「投資と呼んだらバチが当たるが、節税面なども考慮すると、ただの貯金よりは良いと思うがな。
これ以上は、教えないぞ。自分で調べるんじゃ。」
「はい。これも本を買ったほうがいいでしょうか」
「真面目じゃの~。笑。この程度なら、本を買うほどではないが、自由にしなさい。会社の先輩や総務部などがあれば、まずは相談してみるのもアリかもしれんのう。」
「あとは、行動も大事じゃ。どこかの銀行に行って、iDeCoについて説明聞きたい、と言うだけで良い。良いお客さんじゃ、丁寧に案内してくれるぞい。」
「はい!ありがとうございました!早速明日から動きます!」
僕は、どんどん変化している自分に気付いていた。
昔はお金持ちに対してひがんだり妬んだりしている自分を正当化していたが、今は、自分がお金持ちになりたいと思い始めている。
つづく、、、