8年前のことを鮮明に思い出した。
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「先生、、、うちの子が、調理師専門コースに進みたいって言うんです、、、」
三者面談のときに、そう言われた。
保護者様「でも、、、やっぱり、普通科の方が、将来やりたいことが変わったときに、、ね、、、」
生徒「調理師になるって決めたんだ。」
保護者様「でも、、先生、、どう思いますか?」
俺「いいかい?万が一、勉強から逃げたくて調理師の専門コースに行きたいと思ってるとしたら大間違いだぞ。
言い方は悪いが、勉強程度をしっかりできなくて、調理師の世界で生きていけるほど甘くない。
勉強から逃げたいわけじゃないだろうな?」
生徒「もちろんです!」
このとき、生徒の目は本気だった。覚悟があった。
保護者様「でもね、、普通科の高校を出てからでも遅くはないんじゃない?」
生徒「いや!早く調理師になりたいんだ!」
保護者様「先生、、、私は普通科に行かせたいんです。。。先生、どうすればいいですか?」
俺「お母様のお気持ちはとてもわかります。本音を言ってもいいですか?」
保護者様「はい。聞きたいです。」
俺「お子様の結婚相手まで親が決めていた時代もありました。今思えば子どもの自由でしょ。
進路も同じですね。お子様の人生なので、親が口出す権利はないと思います。
子どもが決めたことを、親は支えていく役割があるのかな、と思います。
もちろん、明らかに間違っていたり、逃げようとしているのなら、それは、大人としてしっかりアドバイスはしないといけませんが。
子どもが決めたこと。自分で責任を持って進んでいくのが当然です。」
保護者様「、、、、、、」
俺「本気なんだろ?」
生徒「はい!」
俺「だったら、家に帰ったら、自分の想いと、覚悟をお母さんにしっかり伝えなさい。
お母さんにわかってもらえるように話をしてみなさい。
そこで、自分が自分の想いを再度確かめることにもなるし、何時間でも話し合いな。」
生徒「はい!」
次の日、保護者様からのお電話
「先生、先日はありがとうございました。子どもと真剣に話し合えました。
私の不安と心配なこともしっかり伝えて、理解してくれたようです。
あの子の気持ちをいろいろ聞けて本当に良かった。
あの子の夢を応援することにしました。
先生、、、「親に口出しの権利はない」とキッパリ言ってくださってありがとうございました。スッキリしました。」
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こんなことが8年前にあったことを鮮明に思い出した。
と、いうのも、先日、とある場所で
「川上先生ですよね?」と、話しかけられた。
一瞬誰だかわからなかった。8年前の卒業生だったから。
「あー。○○!久しぶりだねぇ」
と言ったら、その子は
「お久しぶりです!今しっかり調理師やってます!」
と、第一声が、調理師やっています!だったということは、その子は私との思い出はあの三者面談なんだろうなーと。笑
改めて思う。
生徒たちの夢を応援する仕事。
最高だなぁ。