保護者様から「やる気スイッチを押してください。」と言われることが増えてきた。
しかし、勉強の「やる気」というのは、スイッチみたくパチっとオン・オフを簡単に切り替えられるものではない。
(アドラー心理学的に言うとスイッチがオフになっているだけという「可能性の世界」に逃げ込んで責任転嫁しているわけだが、それについては長くなるので今度)
やる気というのは、そうだなー、マッチ棒に火をつけるようなイメージだろうか。
マッチの先を発火させるにはコツが必要なんだよね。
ゆっくりこすっても火がつかないし、マッチ棒の角度も大事だ。
子どものやる気を出させる(出させるという表現が適切ではないんだが)のも同じく、コツが必要だ。
実際、塾には、我々も悔しいが、なかなかモチベーションが続かずに結果が残せていない生徒もいるのも事実。
マッチになかなか火がつかない生徒がいる。
例えるなら、湿ってしまったマッチだ。
湿ったマッチに火をつけたいなら、いきなりこすっても火はつくはずがない。まずは、乾かすなどの作業が必要だ。
それなのに、いきなり摩擦で火をつけようと焦ってしまう保護者様もいらっしゃる。それではマッチを駄目にしてしまう。
また、マッチ自体は湿っていなくても、こする方に問題があることも多い。
「ガミガミと勉強しろと言ってしまう」ことで、マッチを湿らせてしまうことが多い。
勉強のやる気においては、
具体的には、適切な目標設定、スケジュール管理、具体的な学習内容のアドバイス、モチベーションの維持のサポート
などなど、いくつかのコツが必要だ。
簡単ではない。
いかにも簡単に思わせるような「やる気スイッチ」などと言うのは、俺は嫌いだ。