川上大樹|教育学習塾グループ代表 [エイメイ学院 明成個別 Elena個別女子 EIMEI予備校]

埼玉県の東武東上線沿線に11校舎ある エイメイ学院 明成個別 Elena個別女子 EIMEI予備校 の代表のブログ

(1)すべての始まり。エロキ先生誕生

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《塾経営者・塾講師向けnote》

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僕は今、在籍生徒800名近くになる、教育学習塾塾グループの代表をやっている。

 

かれこれ17年前のこと。学生の僕は、初めて生徒の前に立った。

 

その日の日記を、文章を書き加え、フィクションにしました。

 

塾の先生ってのは、こんな頭の中身で授業をしているのか、の「一部」を感じていただけたら嬉しいです。

 

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「よし!やるしかない!」

 


左腕につけた「アナログ」の腕時計は7時25分。

 

 

なんとも中途半端な時間であるが、この塾「エイメイ」の授業開始の時間だ。

 

 

6年前に俺が生徒としてエイメイに通っていたときも当然7時25分であった。

 

 

 

俺は、緊張と不安と喜びと、複雑な気持ちで2階の教室へ向かった。

 

 

教室の前でもう一度声に出して言った。

 

 

「よし!やるしかない!」

 

 

その3秒後、目の前のスチール製の安っぽく軽いドアを勢い良く開けた。

 

 

「こんばんは!」

 

 

そこには想定通り、中学2年生の総合クラスの生徒たち、7人の男子と4人の女子がいた。

 

 

想定通り、生徒たちは緊張している。俺以上に。

 

 

 

例外なく全員の視線はこの俺に向けられていた。

 

 

当然だ。俺は教師なのだ。あの、夢にまで見た教師なのだ。

 

 

大学3年と、予定より少し早いが、俺はとうとう(塾の、ではあるが)教師になったのだ。

 

 

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【俺の塾の先生としての今までのストーリーを小説風に書いてみたくなった。
まぁ、事実をもとに、プライバシーに配慮しながら、登場人物は特定できないように、結構設定もアレンジしていますので、これはフィクションということにしておく。】

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「もう一度、こんばんはー!今日からみなさんの数学を担当する川上といいます!よろしく!」

 

 

誰からも返事はなかったが、これも想定内。

 

 

 

俺は、この2時間の授業のために、授業直前まで合計15時間は準備をしたであろう。

 

 

想定内のことしか起こらないくらいになるまでに準備をした。

 

 

 

もう二度とあんな失敗はしたくないからだ。

 

 

次の瞬間、

あのスチール製の軽いドアが開いて、「遅れてすいませ~ん。。」男の子が照れながら下を向いて入ってきた。

 

 

 

「田岡裕太、だな?こんばんは!」

 

 

ふっ、これさえも想定内。先輩の先生から情報は得ていた。

 

 

田岡という生徒は必ず数分遅刻をするからね。と。

 

 

 

遅刻魔の裕太は初めて見る俺が名前を知っていたことに一瞬驚いたが、すぐに席についた。

 

 

 

俺は無言で教室から出た。

 

 

 

生徒たちは、驚き、遅刻に対して先生が怒ったのかと、裕太は特に気になっていたようだ。

 

 

俺としては、そんな意図はないので、急いで教室に入り直す。

 

 

勢い良く軽いドアを開け、

 

 

「こんばんは!今日からみなさんの数学を担当する川上といいます!よろしく!」

 

 

と初対面を装って大きな声で同じ挨拶を繰り返した。

 

 

 

生徒たちは一瞬驚いたが、くすっと笑ってくれた。

 

 

 

「やりなおしたんだよ~。裕太が遅刻しちゃったからな~。今度からは一回だけにさせてくれよ!裕太!遅刻するなよ~!」

 

 

と言いながら

 

 

ホワイトボードに漢字で【川上大樹】と書く。

 

 

「この下の名前読める人いる?今までに読めた人は2人しかいないんだぜ!」

 

 

この後半のセリフがポイントなのだ。

 

 

そうすると生徒はゲーム感覚で当ててくる。

 

 

ほら。さっそく、元気な男子のひとりが早押しクイズかのように言った。

 

 

「ダイキ?」

 

 

「おい!それが正解だったとしたら、クイズにしねーぞ!」

 

 

みんなどっと笑った。中学二年生なんて面白くなくてもハイテンションで返せば、この程度は笑いが起こる。と余裕に思ったが、それは初回だから生徒たちのテンションも少し高かったからだと後から知る。

 

 

「だいじゅ?」

 

 

「うーん。ちがう!」

 

 

実際この名前を読めた人は今までにも数少ない。

 

 

高校時代なんて、担任の先生から入学式の後のホームルームで「かわかみ、、だいき、くん」と言われ、よく間違われるので、少し面倒で訂正せず、「はい」と返事をしてしまったから、俺は高校の3年間、みんなからダイキだと思われていたくらいだからな。

 

 

 

そんなことはどうでも良い。今は大事な生徒たちとの初対面のツカミの時間だ。

 

 

塾長は何より大切にしろと念押ししていた。

 

 

「あれ~、正解はいないな。答えは、『ヒ・ロ・キ』」

 

 

ここまで全てのことは想定内であったが、次の裕太の発した一言は想定外であった。

 

 

 

「エロキ?」

 

 

 

「おい!ちげーよ!誰がエロだ!」

 

 

 

生徒のみんなが大爆笑をする。

 

 

俺も、これはラッキーとばかりに、

 

 

「どうやったらエロキなんだよ!ヒ!ロ!キ!いいか!絶対にエロキなんて呼ぶなよ!」

 

 

裕太は期待通り

 

 

「エロキ~~!!」

 

 

みんなも大爆笑。

 

 

想定外ではあったが、とりあえずツカミは成功か。

 

ニックネームなんてあとからいくらでも変えられるだろうし、とその時は軽く思っていたのだが、それから現場で先生をしていた11年間は、ほとんどの生徒から「エロキ」と愛情を込めて呼ばれ続けた。

 

 

ちなみに多くの保護者様からも「エロキ先生」と嬉しいことに愛称で呼んでもらった。

 

 

 

 

つづく、、、

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